優しい戦争
書いては消し。書いては消し。書いては消し。書いては消し。書いては消し。書いては消し。書いては消し。 書いては消し。
疲れた。
もう少しなんだけどね。この一線が越えられない。
一線。
一戦。
そんなに沢山は闘えないよ。
昨日一日棒に振った。
胃カメラ飲むのにのどに麻酔の薬含むのまでは許す。
胃の動きとめる注射打つのも許す。
しかし気持ちが楽になりますよと言った瞬間に打たれた安定剤は許せない。
NOというひまも与えられず打たれた。
それでへろへろになった。
これ精神障害の患者を移送するとき打つ注射と同じ。
何度も見てきた。
暴れる患者をおとなしくさせる薬。
何度も見てきた。
胃カメラ飲むくらいでそんな注射は無用だよ。
だから一日棒に振った。
眠るだけ眠り起きてもだるくて何もできない。
思考停止。
たくさんの歌を聴いた。
たくさんの人と会った。
たくさんたくさんたくさんたくさん。
たくさんすぎて疲れた。
良いことだらけだったのに。
良い人ばかりだったのに。
良い唄だらけだったのに。
わたしの精神は疲れた。
三太郎と二人になってやっとほっとした。
布団にもぐりこんでわたしの腕枕で1秒で眠る三太郎。
もう少し。
ほんのもう少し。
一線越える。
一戦。
何度も戦った。
何度も敗れ勝利した。
でもあと一戦。
二戦?
三戦?
体力を気力で補いことがもうできないことが去年証明された。
体力がない。
哀しいことだが体力がない。
だから戦い方を考える。
闘いから戦いへ。
私の戦争は今始まったばかり。
最後の戦争。
優しい戦争。
64歳老化と付き合う
低血圧だった私が冬がきて寒くなり血圧が160に上がった。
こんなの始めて。降圧剤飲んだらふらふらになったのでやめた。
動脈硬化症70歳後半の硬化。
心臓軽度ST-T変化。いつも息苦しい。心疾患の疑い
肺レントゲン結果。変な影。逆流性食道炎の疑い。
一カ月以上続いている下痢腹痛原因不明。
脂質異常症低血糖。
ldlコレステロール162これは家族性。
体重36キロ
来年1月胃内視鏡検査腹部超音波検査
はい 立派な老化です。
昼間はほとんど寝たきり。
精神は健康。これは私が精神保健福祉士だから自己診断できる。
鬱なし。
ニッポンが壊れたように私も壊れた。
酒一滴も飲めず。哀し。
タバコは適当に吹かしている。精神安定。
3.11以降文章が書けなくなった。
絶望は書きたくない。
来年はニッポンも私ももっと悪くなるだろう。
ニッポンに対しては闘う。
しかし老化とは闘えない。付き合うのみ。
来年は変わる。
変わる予感がする。
新しい出会いがいっぱいあった。
私を支えてくれる素敵な人がいっぱい集まった。
だから受け入れる。
感謝する。
掃除はしないが過去の整理はする。
たった一匹残った三太郎と抱き合って生きる。
歳をとることを楽しむ余裕は残念ながら今はない。
だがやらねばならないことをやりきらねば死ぬわけにはいかないのだ。
老化と付き合いながらそれでももうしばらく私は生きる。
すべてはあたしのために
もうすぐおひさまがかおだすよ
そのまえに
しるばーぱーぷるのまにゅきゅあをする
まつげをきれいにかーるする
ばらのはなのへあばんどする
ちょこっとこうすいつけてみる
すべてはあたしのために
ねこをむぎゅっとする
あろえのせんがんふぉーむでかおあらう
きざみしょうがいりののどあめなめる
いそがなくちゃ
あさひがのぼる
そのまえに
いそがなくちゃ
つきはどこいった
きょうのつきはひとつ
まじょにならなくっちゃ
いそいでまじょにならなっくっちゃ
じかんがないのよ
すべてはあたしのために
なんとでもおいい
すべてはあたしのためなのだから
よあけのまえはあたしのじかん
ほっといて
あさがきたら
くろいぶらじゃーつけてねむるから
ほっといて
すべてはあたしのためなのだから
あたしはあたし
ほっといて
あほなおまえにゃなびかぬぞ
どこかで生きてる
生きてるよね
どこかで
地球の上で
息して長いこと会ってないね
でも私が生きてるように貴方も生きてる どこかで空見たね
逆さになって
ポケットに手突っ込んで歩いたね
肩くっつけて坂道走ったね私をおんぶして
貴方はラッパ吹いて
私は文庫本読んでた壁に詩書いたね
クレヨンで 貴方は苛立って私を殴った
私は死んだふりをした
生きてるよねどこかで
海行ったね
一緒にヨット乗ったね ひっくりかえった
島行ったね
ごつごつの岩の上で潮風なめた
生きてるよねどこかで
思い出の断片が多すぎて
何も書けないよみんなみんな別れた男
理由があったり無かったり猫みたいに丸まって眠ったね
手首の薄皮一枚切ったよ
だって帰ってこなかったから
私は生きてるよここで
貴方は生きてるよどこかで
そのこと知ってるこっそり知ってる
違う人と暮らしてる
私も違う人と暮らしたり一人だったり
私は何回も産まれたて
産まれたての私が見てるよ
痛いよっずん
とっても嫌な奴だったよ
あの事もこのこともそのことも驚きだったよ
忘れてくれてもいいよ
私もたいがい忘れてる
でもどこかで生きてるんだね
私がこうして生きてるように
どこかで生きててね
私もどこかで生きてるから
そうしてどこかで出会ったら一昨日会った人のように
やあ と言おう
2011年11月11日
娘の後を追うように
ののちゃんが天国に旅立ちました。
リリ―ちゃんが逝って12日目です。
ののちゃんは私の同志でした。
話し相手でした。
息子と娘を亡くして力が抜けたのでしょうか。
一昨日までは食器棚の上にぴょんと登って寝てました。
でも今日はもう登ろうとしませんでした。
ご飯も全然食べません。
昨日は鰹節を買ってきてご飯に混ぜてあげましたが食べてくれませんでした。
だから今日昼間マグロの赤身を買ってきて机の上で寝ているののちゃんの口に入れてあげました。
マグロ大好きでしたから。
でもやっぱり一口も食べませんでした。
ののちゃんもバタつきパンがだいすきでした。
偶然お客さまのM子さんがおいしいパンをくださったので今タオルの上で寝ているののちゃんにあげました。
きっとおいしいおいしいって食べてくれてます。
今年の夏は私もやることがいっぱいあって頭がパンパンでした。
ののちゃんはぐったりしている私をいつも慰めてくれました。
膝に乗って私の頬にそっと手を当ててくれました。
夕方5時ごろまでずっと抱いてました。
にゃーにゃーとたくさん話をしてくれました。
新子ママ先に行くけどママは元気出すんだよと話してくれていました。
お店終わるまで待っててねと言って出かけました。
心配だったので1時にお店を閉めて帰ってきました。
出かけるときにバイバイした場所で冷たくなっていました。
最期をみとってあげられなかったのが少し悔やまれます。
私の腕の中で逝かせてあげたかった。
ぎゅっと抱きしめてあげたかった。
間に合わなかったね。
17年間ともに生きてきました。
猫という感覚はありませんでした。
私の大事な同居人でした。
家族でした。
まだ泣けません。
今泣いたら叱られそうです。
芝居とライブ終わったら思いっきり泣きます。
ののちゃんとリリ―ちゃんは突然逝ってしまったけれど私は泣きません。
なぜか生きる勇気をもらったような気がしています。
めげてる場合じゃありません。
そんなことののちゃんもリリ―ちゃんもうれしくないと思うから。
私は私のやるべきことを頑張ってやって行きます。
ののちゃんとリリ―ちゃんがうれしくなるような元気な生き方をします。
今二人の魂は私の周りで踊っています。
サンバのリズムが聞こえます。マシュケナダ。
なんか象徴的な2011年になりそうです。
これから残された三太郎と私元気で生きていきます。
行ってらっしゃいののちゃん。
待ってってね。
お花畑でみんなで踊ろう。輪になって。
待ってってね。
さよならリーリーちゃん
今日の午後からずっとリリ―ちゃんは眠っています。
タオルを敷いた机の上で同じ姿勢で眠っています。
にゃーとも言わず眠っています。
ご飯のおねだりもありません。
だってリリ―ちゃんは死んでしまったから。
16年前八幡山の私のベッドの引き出しの中でのの母さんから生まれました。
虎二郎とリリ―ちゃんでした。
みゃーみゃーと私の掌の上で泣きました。
大人になっても赤ちゃんのようなかわいい声のリリ―ちゃんでした。
大嫌いな引っ越しをいっぱいしました。
八幡山 経堂 藤岡市 太田市 新宿
バスケットに入れられるのが大嫌いでした。
車に乗るのが大嫌いでした。
お医者さんも大嫌いでした。
特に男の人が大嫌いでした。
人間は私以外みんな嫌いなリリ―ちゃんでした。
新宿でのの母さんと三太郎と私で2年間安心して暮らしていました。
私ももう引っ越しは最後と決めましたからリリ―ちゃんにとってもここが最後の安心出来る場所でした。
玄関そばの網戸のところに寝そべって1日外を眺めて風を感じているのが大好きでした。
猫砂トイレが大嫌いで周りに敷いた尿とりパットにおしっこをしました。
うんこもそこでしてました。
猫缶を良く食べました。
カリカリはあまり好きではありませんでした。
私と一緒にパンを食べるのが大好きでした。
トーストにぬるバターをなめるのも好きでした。
私がお魚を食べるときは戦争でした。
奪い合って魚を食べました。
のの母さんとざるの中で丸くなって眠るのが好きでした。
フライパンも好きでした。
私にだっこされるのはあまり好きではありませんでした。
でもこの頃はこっそり膝の上に乗ってきたりしました。ゴロゴロと。
ベッドにもにゃーとないてもぐってきました。ゴロゴロと。
16年間一緒に生きてきました。
16年間そばにいてくれました。
晴れの日も雨の日も病気の日も足折った日も台風の日も地震の日も原発反対の日も夜中にパソコン打ってる日もいつもいつも一緒でした。
同じ部屋で同じ息してました。
でも今は眠っています。
同じ姿勢で眠っています。
保冷材を体中にあてて眠っています。
にゃーという声はもう聞こえません。
道端で朝顔のような花をとって飾ってあげました。
明日お骨になります。
お骨になって明日からも一緒に暮らします。
リリ―ちゃんの魂は私のそばにずっといます。
ありがとうリリ―ちゃん。
あなたとの生活は私の心に安らぎをくれました。
今リリ―ちゃんは安らぎの中で眠っています。
すぐ行くからね。
そしたらまた一緒に暮らそうね。
おやすみ。リリ―ちゃん。
たとえばのはなし
たとえば あんたのことを考えて歩きつづけて
たとえば 旅人になりきってみる
たとえば ゆれる心の影をありのままに写してみる
たとえば 今日は他人のことより自分のことに腹が立った
たとえば この片目の猫はうちの猫ですと笑いあった
たとえば いやににこにこして一緒に遊ぼうという
たとえば 新宿の雑踏若い女の群れにあうとなる
たとえば しゃべりすぎた
たとえば 右の耳のじいじいと耳鳴りを聴いている
たとえば 美しい黒猫をなでてやりたいと思う
たとえば 今日はしっかり疲れた
たとえば 声張り上げてプカプカを唄う
たとえば 幾度も水を呑んだ
たとえば 晩年の健康を祈る
たとえば 暖かい眠りをむさぼろうと思う
たとえば 不親切で無愛想になりたくなる
たとえば 一人ぽかんとしていて淋しい
たとえば 孕んだことに感謝する
たとえば 酒より水の方がうまいと思う
たとえば いいかげんにしろとやめにすることにする
AMERICAN SPIRIT 吸いながら
遠い空から降ってくるっていう しあわせってやつが あたいにわかるまで
ふふっふ ふふっふ ふふ
あんたとあたいのの死ぬ時わかるまで
ふふっふ ふふっふ ふふ
わかんないからさあ タバコ吸う訳よ 夜明けにさ
詩人てやつになりたくてさ かっこつけてみるわけよ
ただそれだけ
夜明けのひとりごと
プカプカプカプカ プカ
だから
だから 2本目のタバコに火をつけたのです。
だから 空が白々としてきたのです。
だから 5月のカレンダーはまだめくられないでいるのです。
だから ののちゃんはフライパンで眠るのです。
だから サフラワーのお茶を飲むのです。
だから 今日はかゆみがないのです。
だから ぼんやりできるのです。
だから おんなじ時間が過ぎるのです。
だから 見栄も張ってみたのです。
だから 大笑いしたのです。
だから まだ泣かないのです。
だから 雨の重さが心地よいのです。
だから 優しくあろうと努めたのです。
だから 守らねばならないものなどないのです。
だから 日向は温いのです。
だから 考えなくてよいのです。
だから 急に空気がシンとしたのです。
だから 熱い思いがこみ上げたのです。
だから バラが咲いてすごいのです。
だから てやんでいと言ったのです。
だから 三太郎を砂袋みたいに抱くのです。
だから わかるかわからないかわからないのです。
だから このいまもわたしのじんせいなのです。
だから もっと育つのです。
だから さ
だって ね
でも ざざざ
時間のむこう
だから 3本目のタバコに火をつけたのです。







