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サトウキビ

さとうきび
かじりたかったよ

教室は明るかった
それは理科の授業

安部先生はかわいい子から順番にサトウキビをかじらせた
成績のよい子から順番にサトウキビをかじらせた

甘くておいしいサトウキビなんでしょ

みんなにこにこしていたよ

教室の机が茶色くピカピカ光っていた

サトウキビかじりたかったよ

誰にも邪気はなかった  

私もニコニコしていたよ
だってサトウキビかじれるんだもん

甘い甘いサトウキビ
お日様の味がするサトウキビ

 

 

安部先生はわざとやったんだ

 

最後まで私にサトウキビは回ってこなかった

 

安部先生わざとやったんだ

 

私がそんなに憎かった
私をのけ者にしてうれしかった

 

私は知ってたよ

 

安部先生は私にだけサトウキビをかじらせてくれなかった

 

大人の悪意                                                        特権的悪意                                                      わかっていたから

 

だから私は友達の財布を盗んだよ

 

サトウキビかじらせてくれなかったから

 

そんなに憎いのならもっと嫌われてやろう

 

特権的悪意に私は復讐する                                            悪い子になってやる

 

友達の財布を盗んでやる                                            体育の時間に病気のふりして教室に残って金持ちの子の財布盗んでやる

 

 

サトウキビかじらせてくれなかったから

 

安部先生は私に対して犯罪を犯した
特権的犯罪
私をのけ者にして悪魔のように笑っている

たかがサトウキビだよ

 

でもあの甘いサトウキビ
私も一口かじりたかった

 

けど最後まで私にはくれなかった

 

わざとね

 

わかっていたよ

 

安部先生のわざと

 

何十年たってもあの悔しさは忘れない
死んだって忘れない

 

この日から可愛かったヒロコちゃんは

ヒロコちゃんは

ヒロコちゃんの心は

権威ある人間の底意地の悪さを

 

見てしまった

 

だから許さない人になった

 

権威でねじ伏せる人間を憎む

 

もう財布は盗まないけど

 

私の戦争を止めることはない

 

 

 

 


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amaguri

子供の頃には、駄菓子屋さんでサトウキビを
売っていました。とても甘くておいしかったです。
(jyoji-san)
by amaguri (2012-08-08 17:53) 

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